梨づくりに適した土壌と気候
大分県国東市安岐町
大分県国東市は、大分県の国東半島の概ね東半分を占める地域で、雨の少ない温暖な気候や、四季折々に様々な表情を見せる山岳地域は瀬戸内海国立公園に指定されるなど、豊かな自然を有しています。辰口さんの営む辰口農園のある国東市安岐町橋上地区は、標高300mの寒暖差のある気候と粘土質な赤土の土壌を有する梨づくりにとても適した地域です。
こだわりの梨づくり
梨本来の味わいが一番楽しめる完熟した状態まで育ててから収穫し、すぐに出荷するのが辰口さんのこだわりです。販売業者には小ぶりで日持ちする梨が好まれますが、果実の味を最大限に引き出すためにぎりぎりまで熟したほうが、梨本来の味わいになるためです。量より質を追求した梨づくりにこだわっており、1個の梨を育てるために、平均で10個程度の梨を早めに枝から切り落としています。たくさんの梨をつくることよりも、食べて美味しい高品質な梨をつくっています。美味しい梨づくりは土壌づくりからはじまります。辰口さんは赤土を掘り起こし、有機肥料を混ぜ、水はけと保湿に優れた土壌づくりから取り組んでいます。
家族で梨づくりを行う辰口広樹さん
辰口広樹(たつぐちひろき)さんは、大分県国東市安岐町で家族4人で梨を生産する特別農家。「愛を込めたおいしい梨づくり」をテーマにこだわりの梨を生産しています。東京農大を卒業後に実家に戻り、10年以上に渡って食べておいしい梨づくりに取り組んでいます。梨の生産量は年々減少しています。梨は皮を剥いて食べる果物のため、そのひと手間が原因となり、特に若い世代で近年食べられなくなっています。”梨の美味しさを知ってほしい”様々な梨の生産に取り組む辰口さんの梨を使った「豊水梨のお酒」が、梨の美味しさをたくさんの人に伝えるきっかけになればと思います。