海岸の隣は山
平地のほとんどない村「玉津」
愛媛県の南西に位置する宇和島市。リアス式海岸の一角にある村が玉津です。古くから農漁村だったこの村を形成するのは海と山のみ。ほとんど平地のないこの村で、人々の暮らしを支えていたのは柑橘の栽培です。明治30年代頃から、温州みかんに始まり、時代の流れに合わせたさまざまな柑橘を育ててきました。
急斜面に広がる玉津のみかん畑
最大傾斜が50度ともいわれる、人が立っているのもやっとの急斜面に、玉津のブラッドオレンジ畑は広がっています。空から降り注いだ太陽光は、宇和海に反射しながら、一日中玉津のブラッドオレンジを照らしてくれます。石灰質の水はけのよい土壌は、果実に必要な最低限の水分のみを保有してくれます。ブラッドオレンジにとっても、それを育てる農家さんにとっても厳しい環境ですが、だからこそ極限まで美味しい状態に育ってくれるのです。
「玉津ブラッドオレンジのお酒」
に込められたつくり手の想い
「玉津ブラッドオレンジ」の原料として使用するのは、玉津の農家、清家一馬さんが育てたブラッドオレンジです。ブラッドオレンジの原産国はイタリア。2005年にイタリアからの輸入が解禁となり、イタリア産ブラッドオレンジが町に並ぶようになりましたが、清家さんは玉津産ブラッドオレンジを「味ではイタリア産に負けない」と自信をもって評価します。リアス式海岸の、宇和海を望む急斜面。この土壌と気候だからこそ出せる味が、玉津ブラッドオレンジにはあります。